申し分……

鳥飼否宇「逆説探偵〜13人の申し分なき重罪人」(探・連短・双)
逆説探偵―13人の申し分なき重罪人
「痙攣的」は凄かった。たぶん、誰もがそう感じてる(皆が「痙攣的」を読了済みと仮定して――)。13の短編が一つの事件として収斂する――かつて東京創元社にて全盛だった――モノとしては非常にまとまってる。でもそれは「おとなしい」とか「出来はいいけど……」とかいう評価になってしまうわけで。否定してるわけではなくて、好きは好きです。
ここまで続けてくれれば「次はどのチェスタトンでくるだろう?」とタイトルを想像する楽しみもあるし。「心象なる傍題」「偽証クラブ」「飛翔クラブ」……イマいち。