ラノベ・ジャム・セッション

「ミステリアス・ジャム・セッション」とか「ライトノベル完全読本」を斜め読み。
図書館にて調達したのだが、ラノベの方はカウンターに持ってゆくのがちと恥ずかしかった。中学生が隣町の本屋でエロの本をレジに出すときの気分のような。この表現も、ネットの普及とともに廃れ行く運命でしょうか。
ともかく司書がおばちゃんだったことに感謝する。

わりに読みどころのある代物ではあった。とりあえず緒方剛志のビジュアルっぷりに爆笑する。ほか金原父の文体に好感をおぼえたり。
全体に最近の”このミス”のように煮詰まってなくて、ほどよく熱気があって楽しそう。多分。新本格が盛り上がってたころの雰囲気に近い? ゆくゆくはメフィスト/ファウスト賞めいたブームが発生、「先人たちが築いたラノベの伝統を壊すのか?」みたいな騒動になるのを楽しみに待つのです。それとももうどっかでなってんですか。

「ミステリアス〜」は、いまひとつジャム・セッションというコンセプトはピンとこなかった。ジャムセッションって言いたかっただけなんでしょうね。でもマイナーな作家にまで目配りが効いていて、ポイントは高い。適度に偏ってるのがよろしいです。

しかしどっちのブツにも福井晴敏が顔を出していて、いっぺんに読むとこれは胸焼けがしますね。