白菜で自爆

『白菜のなぞ』は北村薫の『ミステリ12か月』で知った。たしかにこれはミステリの側に引き寄せて語りたくなる。
「白菜はなぜ、明治時代まで日本に伝来しなかったか?」。要旨をまとめれば二行ですむが、(詐欺すれすれの)巧みな問題設定によって一個のなぞ物語が立ちあがっている。データの出しかた、伏線の張りかた、うまい。

北村薫が紹介したものをし直すのは、自分のいたらなさを浮き彫りにする何かほとんど自傷行為であり。